オカネツ工業株式会社様(岡山県)のラジコン式ハンマーナイフ草刈り機「AIRAVO」に、当社の「汎用ロボットシステム開発フレームワーク(以下、GEBOTSフレームワーク)」を搭載し、自律走行での草刈りを行うデモを行いました。
省力・省人化は現在多くの業種で抱える人手不足の問題を解消するためのテーマの1つです。また、夏場の草刈りは炎天下での作業になることも多く、なかなかハードな業務ですが、自律走行による草刈りはそのような労働環境の改善という面にも寄与します。 今回はそのデモの様子をご紹介したいと思います。
まずは草刈り機の紹介から。
オカネツ工業 AIRAVO(AIR700)
画像出典:オカネツ工業株式会社 | 製品紹介 | 自社ブランド製品 | AIRAVO
https://okanetsu.co.jp/product/own_products.html
ロングノーズのファストバックスタイルと、鮮やかなグリーンが映える車体で、存在感があります。そのスタイルは、一見すると草刈り機には見えず、とてもかっこいいです。
心臓部には270cc/7馬力の4ストロークエンジンと左右独立駆動400Wのブラシレスモーターを搭載し、刈取部はエンジン駆動、走行部はモーター駆動のハイブリッド式。 エンジン稼働時に電気を蓄電し、力強く草地を駆け抜けます。
デモ概要
AIRAVOに、NSWの「GEBOTSフレームワーク」を搭載し、RTK-GNSS方式を用いて、2パターンの自律走行で草刈りを行いました。
(草刈り場所:百問川河口河川敷(岡山県岡山市))
「GEBOTSフレームワーク」は、”省力・省人化”、”無人化”、”IoT化”と”効率的開発支援”を基本コンセプト として、NSWの自動車業界での開発経験で培った技術で農畜産業、船舶業界、鉄道業界といった他業界のお客様の抱える課題を解決する「ソフトウエアフレームワーク」です。
<走行パターン>
デモ結果
らせん走行
スイッチバック走行
平坦地では、どちらの走行パターンでもすきまなく自律走行による草刈りを行えることが確認できました。
しかし傾斜地では、特別な制御・チューニングを行わず自律走行を行ったため、若干の刈り残しがあり、今後の課題が明確になりました。
現時点では、おおむね満足のいく結果が得られたと思います。
今後の課題
- 航空写真で草刈りエリアを指定しているため、航空写真と実際の現地の状況にズレがあるといった要因により、構造物や側溝付近は広めのマージンを確保した草刈りエリアの設定が必要になる。
- 1の事象から現地に即したエリア設定ができるように変更し、利便性を向上させる。
- 傾斜地で刈り残しが生じたのは、傾斜地制御を行っていないこともあるが、GPSアンテナの設置位置が車体の比較的高い位置にあることで、平地から傾斜地に登り始める際にGPSアンテナと車体の挙動に乖離が生じることも要因。GPSアンテナの設置位置の見直しも検討する。
さいごに
このコラムを読んで、お持ちの車両を自律走行させてみたいと思った方や、既に取り組んではいるが、支援が必要な方、導入済みの自律走行システムと比較してみたい方など、NSWはそれぞれのお客様のご要望にあわせて幅広く対応が可能です。お気軽にご相談ください。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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